
MIKAN(未完)HOUSE_セルフビルドクラブをご理解いただくために

SELF BUILD
コンテナという、すでに骨格としての力を持った構造体があるからこそ、建築はもっと自由になれる。私たちはその強い箱を出発点にして、自分の拠点を自分の手でつくり上げるセルフビルドのシステムをつくりました。構造や申請、安全性といった建築の根幹はプロが支え、仕上げや表情や暮らし方は使い手が吹き込んでいく。買うだけで終わらない、自分で参加し、自分で育てるための建築です。

役割分担
セルフビルドは、何もかも自分でやることではありません。プロが担うべき仕事と、自分で楽しみながらできる仕事をきちんと分けることが大切です。構造や申請、設置などの重要な部分はプロが担当し、仕上げや内装など、自分らしさを宿せる部分は自分の手でつくる。その役割分担があるからこそ、安心してセルフビルドに取り組めます。

建物の用途
この仕組みでつくれるのは、住宅だけではありません。CAFE、ショップ、宿泊施設、アトリエ、2拠点生活の拠点など、コンテナの特性を生かしてさまざまな用途に対応できます。大事なのは、先に形を決めるのではなく、何のための建物かを考えることです。用途がはっきりすれば、必要な性能や空間のつくり方も自然に定まっていきます。

進め方
セルフビルドに必要なのは、ただやる気があることだけではありません。夢を現実に変えていくための、正しい進め方が必要です。何をつくるのかを定め、どこに建てるのかを見極め、法的な条件や構造の考え方を整理し、プロが支える部分と自分が手を動かす部分を順番に組み上げていく。そうして初めて、建築は空想ではなく、手の届く現実になっていきます。セルフビルドの進め方とは、自由を暴走させないための足枷ではなく、自由をちゃんと建築に変えるための道筋なのです。

実例紹介
セルフビルドという考え方は、言葉だけではなかなか伝わりきりません。だからこそ大切なのが、実際に形になった建物の実例です。住宅として使われているもの、CAFEやショップとして動き出しているもの、宿泊施設や2拠点生活の拠点として育っているもの。そうした実例を見ることで、セルフビルドが単なる理想や憧れではなく、現実に成立する建築の仕組みであることが見えてきます。実例紹介とは、完成した姿を並べることではなく、どんな用途に、どんな考えで、どう形になったかを知るための入り口でもあるのです。

セルフビルドクラブ
セルフビルドは本来、とても自由で創造的な行為です。けれどその一方で、ひとりで進めようとすると、判断に迷ったり、作業が止まったり、不安を抱え込んでしまう場面も少なくありません。そこで私たちは、今までの流れをよりスムースに進めるために「セルフビルドクラブ」という組織をつくりました。会員になっていただくことで、設計や段取り、施工の考え方を共有しながら、必要な場面で相談し、支えを受けながら前に進めていくことができます。セルフビルドを孤独な戦いにしないための、実践的な仲間と仕組みの場です。

YARD(ヤード)
セルフビルドには、考えるだけではなく、実際に手を動かせる場所が必要です。そのために私たちは、「ヤード」という実践の場をつくりました。そこでは、材料に触れ、道具を使い、必要な支えを受けながら、自分の建物を現実のかたちにしていくことができます。ヤードは、セルフビルドを机上の話で終わらせないための、大切な現場です。
ヤードで作り上げてあなたの敷地に運べるというのはコンテナハウスならではの特技です。仲間rと一緒に不安なく作り上げましょう。

様々な用途の拠点をセルフビルドできます

住まい

CAFE/SHOP

宿泊施設

オフィス

リモート
セルフビルドは節約の話だけではなく
もっと大事なものが隠れています
セルフビルドは、節約だけを目的にするものではありません。自分で手を入れる時間そのものが、建築を自分のものにしていく大切な過程です。費用を抑える効果が出ることはあっても、いちばんの価値はそこではなく、手をかけた分だけ、その場所が自分の人生に近づいていくことにあります。
また、住居だけではなく、CAFEやSHOP、事業用施設、オフィスやリモート室のある2拠点居住なども個性豊かな拠点を作れます。
—全部を自分でやる必要はありません—

セルフビルドと聞くと、最初から最後まで全部自分でつくるものだと思われがちです。
けれど実際は、プロと分担しながら進めるやり方でも立派なセルフビルドです。無理をしない。けれど、ちゃんと自分の手を入れる。
そのちょうどいい関わり方が、建築をぐっと自分のものにしてくれます。愛着も湧き、ずっと付き合っていける建築を作っていきましょう。
もしもあなたが、電気工事士の方なら電気設備工事をご自分で、土木が専門の方なら基礎や外構を自らの工事で。など。自分の得意分野を自分で担う事も出来ます。それも、セルフビルドの大きな魅力です。けれど建築には、安心安全を担保するために、資格がなければできない工事や、品質確保のためにプロへ任せるべき領域もあります。無理に全部を背負わず、自分にできるところで自分の世界をつくる。その考え方を、下の表にまとめました。
自分でやること・やれること

内装のデザインや仕上げを決める
内装のデザインや仕上げは、セルフビルドの楽しさがもっとも表れやすい領域です。壁や天井の表情、床材の選び方、塗装の色、照明、棚やカウンターのつくり方によって、同じコンテナでも空間の印象は大きく変わります。建築の骨格や安全性はプロが支えつつ、暮らしの雰囲気や使い勝手は自分の手で整えていく。その積み重ねが、既製品ではない、自分らしい拠点をつくっていきます。

造作家具(作り付け家具のことです)
造作家具の製作は、空間をより自分らしく使いこなすための大切な工程です。棚、カウンター、デスク、ベンチ、収納などを建物に合わせてつくることで、限られた空間を無駄なく活かしながら、使い勝手とデザインの両方を高めることができます。既製品を置くだけでは出せない一体感が生まれ、建築そのものに自分の暮らし方や感性がにじんでいきます。

デッキなどの製作
デッキなどの製作は、建築の内と外をゆるやかにつなぎ、空間の使い方を大きく広げる工程です。玄関まわりのアプローチ、屋外のくつろぎスペース、作業場や物干し場など、デッキが加わることで建築はぐっと実用的で豊かなものになります。室内だけで完結しない、外へひらかれた拠点としての魅力をつくる大切な仕上げです。

外構工事
外構工事は、建築と敷地をなじませ、その場所全体の使い勝手と印象を整える大切な工程です。アプローチ、階段、舗装、植栽、フェンス、照明などを計画することで、建物単体では生まれない完成度が加わります。コンテナ建築をより魅力的に見せるだけでなく、出入りのしやすさや安全性、居心地のよさを高めるうえでも欠かせない仕上げです。
プロに任せるべきこと

基礎工事
基礎工事は、建築を安全に支え、長く安心して使うための土台をつくる工程です。コンテナ本体がどれだけ強くても、それを受け止める基礎が適切でなければ、建築全体の安定性は保てません。地盤や設置条件に応じて基礎を整えることで、構造の信頼性を高め、設置後の不具合や傾きを防ぐ大切な役割を担います。

設備工事(電気工事・給排水工事)
設備工事は、建築を実際に使える空間へと仕上げるための重要な工程です。電気工事によって照明やコンセント、空調設備が機能し、給排水工事によってキッチンや洗面、トイレ、シャワーなどの水まわりが使えるようになります。見た目には表れにくい部分ですが、暮らしや営業の快適さを支える、建築の中身を整える大切な工事です。

構造計画は、建築を安全に成り立たせるための骨組みと力の流れを整える工程です。コンテナの強さを活かしながら、開口部の取り方、補強の方法、荷重の受け方、基礎との関係までを整理し、建築として無理のない形にまとめていきます。見た目には現れにくい部分ですが、安心して長く使える建築にするための根幹となる大切な計画です。

組み立て工事(建て方)
組み立て工事(建て方)は、製作されたコンテナや主要な部材を現地で組み上げ、建築として立ち上げていく重要な工程です。柱や梁、コンテナ本体、屋根、接合部などを正確に納めながら、設計通りの位置と精度で全体を形にしていきます。建築の輪郭が一気に現れる場面であると同時に、安全性や完成度を左右する大切な工事です。
—立ち上げるまでの流れ—
セルフビルドは、全部を一気にやる話ではありません。流れを知り、自分の力を入れる場所を見極めながら進めていくことで、建築はぐっと現実になります。ここでは、その基本となる7つのステップを整理してご紹介します。
相談

まずは、どんな拠点をつくりたいのかを整理します。用途、予算、敷地条件、そして自分で関わりたい範囲を明確にする段階です。
自分でやれること:イメージ整理、要望の共有、優先順位の決定
プロに任せること:法規の確認、実現可能性の判断、全体計画の助言
設計

相談内容をもとに、建築として成立する形へまとめていきます。見た目だけでなく、安全性や申請も含めて整える大切な工程です。
自分でやれること:間取りやデザインの希望を出す、仕上げ方針を考える
プロに任せること:構造設計、確認申請、設備計画、図面作成
コンテナ制作

設計に基づいて、コンテナ本体の加工や製作を進めます。建築の骨格をつくる、精度の重要な工程です。
自分でやれること:仕様確認、開口や仕上げの希望確認
プロに任せること:骨格製作、補強、溶接、外装の主要加工
ヤードで内装工事
自分の土地でセルフビルドをしたい方には、まず建築としてきちんと成立させるための部分、つまりプロが責任を持って行うべき工程をこちらで整えたうえで、あなたの土地へ届けます。その先に残された余白は、ぜひあなた自身の手で仕上げてください。自分の基地を、自分の感性で育てていく。その時間こそが、MIKAN(未完)HOUSEのいちばん大切な価値です。

ヤードで内装や仕上げ工事を進めます。セルフビルドの楽しさをもっとも実感しやすい段階です。
自分でやれること:断熱、下地、塗装、床・壁・天井の仕上げ、造作
プロに任せること:資格が必要な工事、精度が求められる施工、品質管理
※ヤード(千葉県いすみ市)には遠いから通えない、方などは、最初からご自分の土地でセルフビルドする事が出来ます。
設置場所の基礎工事

現地では、コンテナを安全に支えるための基礎をつくります。見えにくいですが、建築の安定を支える重要な部分です。
自分でやれること:現地確認、造成や外構の一部補助、段取り確認
プロに任せること:基礎設計、基礎工事、地盤や排水への対応
設置場所に運搬

完成したコンテナを、設置場所まで運びます。搬入経路や重機の計画まで含めて進める工程です。
自分でやれること:搬入条件の確認、近隣対応の準備、現地立会い
プロに任せること:運搬手配、重機作業、搬入計画、安全管理
設置完了

現地で据え付けを行い、最終調整を経て拠点がかたちになります。ここから細かな仕上げを進め、使える状態へ整えていきます。
自分でやれること:最終仕上げ、家具設置、外構や演出づくり
プロに任せること:据付作業、設備接続、最終検査に関わる調整

コンテナには鋼製コンテナと木造コンテナがある
コンテナには、鋼製コンテナと木造コンテナがあります。素材も構造も異なりますが、どちらもセルフビルドに使うことができます。強さを活かすか、やわらかさを活かすか。自分らしい建築のつくり方は、その選択から始まります。
コンテナ建築のセルフビルドには、大きく分けて鋼製コンテナと木造コンテナの2つの選択肢があります。鋼製コンテナは、鉄ならではの強度とシャープな輪郭を持ち、ガレージ、ショップ、宿泊施設、アトリエなど、存在感のあるコンテナ建築と相性のよい構造体です。一方、木造コンテナは、木のやわらかさと加工のしやすさを活かしやすく、住宅、別荘、小規模店舗、趣味の拠点など、暮らしに寄り添ったセルフビルドに向いています。素材も構造も異なりますが、どちらも建築の骨格として活用でき、セルフビルドのベースとして使うことができます。
セルフビルドで大切なのは、鋼製コンテナか木造コンテナかという違いだけではありません。重要なのは、建築確認申請、安全性、構造、基礎、設置といった建築の根幹をプロが支えたうえで、内装や仕上げ、空間の表情づくりに使い手自身が参加できる仕組みを整えることです。鋼製コンテナの力強さを活かすのか、木造コンテナのやわらかさを活かすのか。その選択によって建築の個性は変わりますが、どちらも「自分の手で建築を育てる」というセルフビルドの本質に変わりはありません。コンテナ建築をもっと自由に、自分らしくつくりたい方にとって、鋼製コンテナと木造コンテナはどちらも有効な選択肢です。


株式会社IMCA_現代コンテナ建築研究所
institute.container@gmail.com










